一球入魂!『若年認知症の方と介護者及び医療・介護・福祉専門職の交流スポーツ大会』

平成29年12月2日(土)、浦和駒場体育館にて『若年性認知症の方と介護者及び医療・介護・福祉専門職の交流スポーツ大会』が開催されました。

通称『ソフトバレーボール&卓球大会(SV&Tリーグ)』のこの大会は、若年性認知症の方とその介護者、医療・介護・福祉専門職スタッフの交流を目的に企画されたもので、今回が初開催でした。埼玉県作業療法士会は、埼玉県・さいたま市・認知症の人と家族の会とともに主催として参加し、他にも埼玉県理学療法士会、言語聴覚士会、看護協会、精神保健福祉士協会、精神障害者バレーボールチームなど多くの団体にもご協力いただきました。当日は埼玉県作業療法士会からは12名のスタッフが参加し、若年認知症当事者、介護者、ボランティア等を含め、総勢91名で熱戦をくり広げました。

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今回はソフトバレーボールと卓球を行いました。どちらのスポーツも初心者でも楽しむことができ、チームで戦う競技であることから、これらの種目が選ばれました。参加者には、2つのブロックに分かれていただき、それぞれでソフトバレーボールと卓球の試合に参加いただきました。

参加者の中には顔なじみの方々が多かったものの、はじめはチーム内での会話は少なく、ぎこちなさがありました。しかし、チームのメンバーが声を掛けて練習をはじめると、少しずつ会話がはずみ、間もなく楽しそうな笑い声が体育館に響き渡りました。徐々に緊張の糸がほぐれたようで、メンバーにアドバイスをしたり、作戦会議を開いたりとチーム内での“色”も見え始めていました。
試合も大変盛り上がりのあるものとなりました。どのチームも真剣に「勝ち」を狙っているにも関わらず、コートのあちこちで笑いが起こっていました。チーム一丸となって喜び、時には励まし合いながら試合は進み、あっという間に全試合が終了。久々の運動で心配されている方や、気合い十分な方などいろんな思いをもった方々がいらっしゃいましたが、競技を通じて互いに打ち解け合うことができました。

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今回が初開催ということもあり企画するうえでは産みの苦しみを味わい、様々な不安はありましたが、当日皆さまが怪我なく、何より楽しそうに皆さまがスポーツを行われていたことがとても嬉しく感じました。誰が当事者か介護者か分からないほど分け隔てなく1つの活動に取り組み、感動や悔しさといった気持ちを分かち合えたことは、このイベントの開催目的を達成できたといえるのではないでしょうか。
細かいことを言えば、随所に課題はあると思います。もっと当事者や介護者の皆さまにも主体的に動いていただけるような仕組みにするとか、点数にこだわらず楽しくプレーできるルールに変更するなど、改善点はいくつもあるでしょう。今回の開催を基に、来年はより皆さまが楽しんでいただけるような、もっと素敵なイベントを開催したいと思いました。

石井晶(あさひ病院)

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編集  石井 晶(あさひ病院)

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