あきらめない!「私」にあったものづくり『作業療法における3Dプリンタの活用』研修会開催レポート

2020年12月13日に、あきらめない!「私」に合ったものづくり『作業療法における3D プリンタの活用』研修会がオンラインで開催されました。満員御礼となり、60名以上の参加者が集まって熱気のある有意義な研修となりました。

今回講師をしてくださったのは、一般社団法人 ICTリハビリテーション研究会代表理事、ファブラボ品川ディレクターの林園子先生です。林先生は3Dプリンタなどのデジタル工作機械を介護やリハビリテーションの現場で活用できるようご尽力されている、作業療法士では第一人者です。

研修では、3Dプリンタの使用手順や使用する素材、どんな自助具が作れるか、どんな利点があるか、導入にあたり必要な準備やコストなどを学ぶことができました。3Dプリンタで自助具を作るというとなんだか近未来的で難しそうなイメージでしたが、3Dプリンタ本体や素材がネットで簡単に購入できたり、自助具のモデルがダウンロードできたりと思ったより3Dプリンタが身近な存在であることを感じました。既存の自助具だけでは「もっとここがこうなっていれば…」と思う事がありますが、自分でオリジナルのものが作れるとその人にピッタリの自助具が提供できるのは大きな魅力だと感じました。今まで自助具の作製と言うとセラピストだけで行なってきましたが、3Dプリンタを活用すると病気や障害のある方でも自助具作製に一緒に参加できるというのがとても印象的で、これから臨床でどんどん活用されるべきだと思いました。また、研修では質問も多く出され、皆がとても興味ある分野なのだと感じました。

研修では動画や道具のデータ作成の実際などをみることができ、2時間半があっという間でした。 今回の研修はオンライン研修でしたが、当日十分にオンラインが繋がらなかった方々、復習したい方々に、YouTubeでも参加者限定で公開し、役に立てていただきました。運営には至らぬところもありましたが、無事に盛況で終えることができました。 参加者のアンケートからは、「大規模な設備投資が必要ないことが分かり導入を検討してみる!」「自助具作成の希望が見えた」「とっても楽しい企画でした!」と好評でした。

林先生は、2021年6月20日に開催される第30回埼玉県作業療法学会で講演をされる予定です。今回の研修はとても奥深く勉強になったので、研修を受けた方も受けられなかった方も次回の学会でぜひ先生のお話を聞いていただきたいと思います。

今後も有意義な研修会を企画していきたいと思います。
ご参加の皆様、ありがとうございました。

訪問リハビリテーション振興委員会 スタッフ一同