これでいいのだバンド in 京都「認知症の人と家族の会 本人(若年)のつどいを考え、広める研修会@京都社会福祉会館」12月8日

これでいいのだバンドもついに遠征ライブを行うようになりました。なんと、京都ライブ!
今回は(公社)認知症の人と家族の会の研修会「本人(若年)のつどいを考え、広める研修会」での演奏です。


会場には全国津々浦々から家族の会支部の方が参加。これでいいのだバンド京都遠征チーム(イノッティー、メアリー、ガトゥー、アンドリュー、サマンサ、ボブ、マーガレット、キャサリン、マリアンヌ、ニック)に、これでいいのだバンド京都支店メンバー(サトリアーニ、グロリア、シェリー)を含む京都府作業療法士会7名を加え、総勢92名のステージ。

これでいいのだバンド恒例となってきた「錨を上げて」の入場行進が始まると、温かい手拍子と共に待ってましたと言わんばかりの楽しそうな表情が私たちバンドの入場を迎えてくれました。
普段は認知症の人と家族の会として活躍されている皆さんだからこそ、年齢、性別、職業、肩書、健康状態に関係なく、良い加減に、あるがまま、かつ真摯に音楽を楽しんでいる姿を皮膚感覚で共感してくれたのかもしれません。ライブ開始早々、とても嬉しい場面の一つでした。

イノッティーが認知症の人と家族の会の活動を通して、敬愛し兄貴として慕っている認知症の人と家族の会埼玉県支部の花俣勤之介氏が今月80歳を迎えます。
そこで、イノッティーの強い希望からサプライズ企画を決行。ライブ中に特別ゲストとして登壇してもらい、ハッピーバースデーの演奏を届け、イノッティーより「兄貴、ありがとう!」の一言。
花俣氏からの感激の抱擁もあり、イノッティーの強く慕う思いに駆られて、会場全体が盛り上がりました。

会場の熱が冷める暇もなく、お次はメアリーお楽しみ企画「クリスマスじゃんけん大会」。メアリー相手にじゃんけんで勝ち残った三人にはちょっとしたプレゼント。じゃんけん大会の裏で、BGMとしてこれでいいのだバンド数人で演奏していた「ジングルベル」に、それを指示した司会のアンドリューから「うるさいよ」と言われたのもご愛敬。楽しいことを張り切りすぎないようにするのも難しいですね(笑)

ライブ後、認知症の人と家族の会の各支部より嬉しいお声かけをいただくことが出来ました。その場にいる方々のどこか不安な気持ちや疲れている心、頑張ろうと思える気持ちに少しでも元気が出てきたのならばこれほど嬉しいことはありません。

認知症だから…と後ろ向きになるのではなく、音楽といった活動を通して、人として楽しい時間をみんなと過ごしていること。
そうです。
まさに…

これでいいのだ!

by ニック


前夜のリハーサルのようす

《セットリスト》

錨を上げて
笑点
メンバー紹介
世界に一つだけの花
好きにならずにいられない
<認知症の人と家族の会 埼玉県支部 花俣氏に向けたサプライズバースデー企画>
<メアリーお楽しみ企画 クリスマスじゃんけん大会>
クリスマスメドレー(諸人こぞりて~ジングルベル~サンタが街にやってくる~赤鼻のトナカイ~きよしこの夜)
さんぽ

<作業療法士会として>

この研修会には、認知症の人と家族の会埼玉県支部の花俣ふみ代代表(全国本部副代表)にお声がけいただき、3年前から士会として毎年参加しています。
日々の協働を通して、作業療法士の有用性を認めて下さった結果です。
3年前には全国から集まった各支部の世話人や当事者100名の前で「作業療法は百利あって一害なし!」とおっしゃってくださり、花俣代表だけでなく、全国本部の鈴木代表も、開会の挨拶で毎回作業療法士とのコラボの重要性について触れて下さっています。

私は、作業療法士のあるべき姿をこの家族の会との協働、当事者さんとの交流の中で気付かされ確信しました。
「やってみたい、やってみようを、やれたに繋げる」
「やりたいこと、楽しみを応援する」
「水平の関係で」

今回はこの気付きから吹っ切れて、ただただ純粋に楽しんでいる「これでいいのだバンド」を「共生活動実践モデル」として紹介する機会をいただきました。
参加者の皆さんは想像以上に喜んでくださり、早速5県から出演オファーをいただきました。

今後もこのバンドの活動、家族の会との協働を継続し、地域で作業療法士が活躍できる場、作業療法の有用性が地域で花開き期待される職種となる実績を醸成し、積み上げていきたいと思います。

会員の皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げます。

会長 宇田英幸